大宮に盆栽村が誕生したのは、大正14年とされています。東京本郷周辺に住む盆栽業者達が、関東大震災被災後に、盆栽の培養に適した土地、新鮮な空気と水を求めて入植したのが始まりです。
その頃の正式な地名は、北足立郡大砂土村土呂及び西本郷でしたが、盆栽愛好者や業者が多く住んだことから誰言うとなく『大宮盆栽村』、郵便物も昭和の初めには大宮町在盆栽村のなにがしで届きました。
盆栽村を開拓した先人達の先見性から、現在の道路幅も当時造られたそのままで、 ほぼ碁盤の目状に造られ、道の両側には桜の木が植えられ、花見時には桜のトンネルができ、大宮公園の桜とともに名所と讃えられましたが、残念なことに戦時中に燃料として大部分が伐られてしまいました。現在では、桜の他もみじ、かえで、けやきなどの木々が植えられています。それらの道は「さくら通り」「けやき通り」「もみじ通り」など植えられた木の名前が付いており、盆栽四季の道と呼ばれています。
さくら通り
また、戦前の盆栽業者は30数軒を数え、業者だけでなく盆栽村に住む人たちも多かれ少なかれ盆栽を持って(当時の盆栽村の内規による)親しまれたようです。その後、昭和15年に旧大宮市に編入されてからは、世界にも例の少ない行政上の『盆栽町』と言う町名に生まれ変わりました。
現在も盆栽村では、各盆栽園がそれぞれ特色ある盆栽を手掛け、四季折々の樹影は見る人の心を楽しませてくれます。ぜひ一度ご来村ください。
●所在地
さいたま市北区盆栽町 (東武野田線大宮公園駅から徒歩5分)
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