Let's walk 見沼田んぼ 見沼通船堀と桜回廊コース

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今回はさいたま市の中央に位置する田園風景が広がる見沼田んぼの南側を歩きます。
見沼田んぼの桜回廊の桜を楽しみながら、見沼代用水や見沼通船堀が見沼と江戸とを舟運で結んでいた頃の歴史が感じられるコースです。

見沼代用水は利根川から水を引き見沼田んぼの東西の縁を流れ農業用水を供給している1728年に建設された用水路です。
世界かんがい施設遺産に登録されています。
見沼通船堀は1731年に開通した東西の見沼代用水と中央を流れる芝川を結ぶ閘門式運河です。
江戸時代から大正時代末まで利用されました。

見沼田んぼの桜回廊はこの見沼代用水や見沼通船堀沿いの総延長20kmを超える桜の下を散策できる日本一の桜回廊です。
このコースで紹介するのは見沼田んぼの桜回廊の中でも駅からアクセスしやすいエリアです。

東浦和駅〜鈴木家住宅

JR武蔵野線東浦和駅を出発して見沼通船堀公園に向かいます。
我が国最古といわれる閘門式運河である見沼通船堀沿いの公園です。
公園内の竹林の間の木道を通ります。
竹林を抜けてから見沼通船堀西縁沿いを桜並木を見ながら進みます。
一の関を過ぎて通船堀公園橋を渡り大通りに出て東に曲がると左側に鈴木家住宅が見えてきます。
鈴木家は幕府より差配役に命じられ、舟割業務を担っていました。

  • 歴史を感じる
  • 学び・発見
  • マイナスイオンたっぷり
竜の石像

見沼には昔からの竜神伝説がたくさん残っています。
JR東浦和駅前にはかつて見沼の主として村人が崇めていた竜神さまにちなんだ竜神頭の石像があります。
この石像はさいたま在住の創作家 さくら草五郎氏により造られました。

見沼通船堀公園

見沼通船堀公園は、見沼通船堀沿いに造られた公園。
自然の竹林を生かして造られ、竹林内には木道が整備されています。
通船堀沿いには広場もあります。

見沼通船堀西縁

見沼通船堀は芝川と見沼代用水の3メートルの水位の差を結ぶ閘門式運河です。
東縁・西縁のそれぞれ2ヵ所に木製の関(閘門)があり、順次水位を調節して船を通します。
江戸時代中期1731年(享保16年)に八代将軍徳川吉宗の命を受けた井沢弥惣兵衛為永いざわやそべえためながによって造られました。
同じ閘門式のパナマ運河よりも約180年も前に開通しました。
見沼通船堀の開通により、米などの農産物が江戸に運ばれ、江戸からは肥料や塩などの物資がもたらされました。
国指定史跡。 西縁は現在再整備工事中です。

鈴木家住宅

鈴木家は、見沼通船堀の完成と同時に幕府により差配役に命じられました。
文政年間(1818〜1830)には八丁会所に出向いて舟割にあたり、住まいも江戸から現地に移しました。
現在残る鈴木家の建物は江戸時代後期の建立であると思われます。
土日のみ米倉と納屋が公開されます。
また、2分の1サイズに復元した船も併せて公開されます。

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八丁堤〜桜橋

鈴木家住宅から東へ少し行ったところに芝川にかかる八丁橋があります。
この辺りは八丁堤です。
かつて見沼一帯は大きな沼でしたが、八丁堤でせき止められ、見沼溜井が造られました。
鈴木家住宅の前の通りは赤山街道と呼ばれ、八丁堤の上を通っていました。
八丁橋を渡って左側にあるのは水神社です。
河岸場で働く人たちの水難防止を祈願して建てらました。
芝川に沿って北上し、見沼通船堀東縁を右に曲がって沿って歩くと、通船堀の閘門一の関、そして二の関が見えてきます。
芝川に戻ってしばらくに北上すると、風情のある木造の橋、桜橋です。

  • 歴史好きにおすすめ
  • みどり豊か
  • 学び・発見
八丁堤

昔、見沼たんぼには大きな沼がありましたが、江戸時代初期1629年(寛永6年)伊奈半左衛門忠治が農業用水を貯めるため八丁堤を築き、見沼溜井が整備されました。
八丁堤は長さが八町(約870m)あるので名づけられました。
伊奈氏の拠点赤山陣屋(川口市)から通じる旧赤山街道はこの堤の上を通っていました。
現在は県道吉場・安行・東京線が通っています。
溜井の広さは1200ヘクタールに及び、下流地域の農業用水として使われました。
その後、8代将軍徳川吉宗は、井沢弥惣兵衛為永いざわやそべえためながに見沼の新田開発を命じました。
井沢弥惣兵衛為永いざわやそべえためながは八丁堤を切って水を排し、現在の芝川をつくり、利根川から水を引き、見沼代用水をつくりました。

水神社

八丁堀を渡ったところに、木に囲まれた小さな社があります。
通船堀完成の翌年、河岸場で働く人たちの水難防止を祈願して建てられたと言われています。

見沼通船堀東縁

通船堀は芝川と見沼代用水の3メートルの水位の差を結ぶ閘門式運河です。
東縁・西縁のそれぞれ2ヵ所に木製の関(閘門)があり、順次水位を調節して船を通します。
江戸時代中期1731年(享保16年)に八代将軍徳川吉宗の命を受けた井沢弥惣兵衛為永いざわやそべえためながによって造られました。
同じ閘門式のパナマ運河よりも約180年も前に開通しました。
見沼通船堀の開通により、米などの農産物が江戸に運ばれ、江戸からは肥料や塩などの物資がもたらされました。
国指定史跡。 東縁は再整備工事が終了しています。
毎年8月に見沼通船堀の仕組みを紹介するため、舟を浮かべて実際に閘門開閉実演が行われます。角落かくおとしと呼ばれる木の板を積み上げたり、引き上げたりすることにより、閘門の開閉を行います。
<見沼通船堀のしくみ>
(1)船を芝川から「一の関」の中へ
(2)「一の関」を塞ぎ、代用水から水を流して水位を上げる
(3)船を「二の関」の中へ
(4)「二の関」を塞ぎ、代用水から水を流して水位を上げる
(5)船を代用水へ

桜橋

芝川に架かる木製の橋です。
橋脚はコンクリート製ですが、欄干や橋板は木でできています。

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大間木公園〜大牧学校橋

桜橋から田園風景の中を進むと左前方は大間木公園。
スポーツで賑わう公園です。
桜の木に囲まれています。
大間木公園をあとに西側の道を北上し、線路を西に曲がり、見沼代用水と線路が交わる辺りで線路を潜ります。
ここからはずっと見沼代用水西縁に沿って歩いて行きます。
用水路沿いは桜並木が続き、桜を見ながらの散策が楽しめます。
大牧小学校の手前に大牧学校橋があります。
両岸から見事な桜が咲き誇ります。

  • マイナスイオンたっぷり
  • 癒される風景
  • ファミリーにおすすめ
大間木公園

見沼通船堀公園の一部として先行整備されました。
サッカー場、ソフトボール場、ゲートボール場などがあり、スポーツで賑わう公園です。
ドックランも設置されています。
桜の木に囲まれていて、見頃にはのんびりと桜を楽しめるのも魅力。
さいたま市花火大会の東浦和会場となっています。

見沼田んぼの桜回廊

総延長20kmを超える、桜の下を散策できる日本一の桜の回廊。
さいたま市では、「目指せ日本一!サクラサク見沼田んぼプロジェクト」を発足し、市民・団体・企業などからの寄附により、見沼代用水の西縁と東縁の桜を増やし、日本一の桜回廊づくりを進めてきました。
ベンチや案内板の整備もされているので、桜を愛でながらゆっくり散策することができます。

大牧学校橋

大牧学校橋は大牧小学校の南側、見沼代用水西縁に架かる橋です。
両岸からの見事な桜が用水路にもかかり素敵な風景です。
見沼田んぼの桜回廊のなかでも、駅からアクセスしやすい桜回廊の人気のスポットです。

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