鉄道博物館で、開館時間に展示車両の入れ換え作業が行われるというので見に行ってきました。

今回入れ換えが行われるのは、4月から転車台に展示されていたEF55形式電気機関車と
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鉄博の顔と言っても過言ではないC57形式蒸気機関車です。
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実は、C57は今から40年前の今日(昭和50(1975)年12月14日)引退した車両なのです。
そのようなメモリアルな日に、入れ換え作業は行われました。

最初に、車輪の転がり具合を確認するために少しだけEF55を移動させたのですが、移動させたすぐ先に段差があって、それ以上車両が進めなくなってしまったところです。

そのため、いったん車両を戻します。

戻ったところで、一気に展示場所まで移動させます。段差もなんのその。

見てください。このぶつかっちゃうのではと心配になるほどの細い隙間を。
職人芸ですねぇ。
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続いて、転車台までC57を移動させます。どちらの車両も重いので、引っ張るだけでなく、後ろからも押しているのです。

そして、微調整を行い、移動はこれで終わりです。

これで、また汽笛を聞くことができますね。
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この後、様々な整備を行い、お昼過ぎに作業は終了しました。
関係者の皆さま、ご苦労さまでした。


ここで少しウンチクです。
EF55形式電気機関車は昭和11(1936)年に3両だけ製造されました。
鉄道博物館に展示されている車両は、現存する最後の車両です。
昭和39(1964)年に引退し、高崎第二機関区などで保存され、昭和53(1978)年に準鉄道記念物の指定を受けました。
その後、イベント列車などで使用するため、昭和61(1986)年に現大宮総合車両センターで動態復元されました。
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↑小さくて見にくいのですが、大宮の「O.M.」だそうです。
第二次世界大戦中に機銃掃射を受けたことがあるため、運転室内にはその跡が残っています。


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