大宮盆栽調査隊レポート(6)ヨーロッパ編

オランダでの最終日、今日はKeasterenというところに行ってきました。
Bobsai Focusという盆栽マガジンを発行されている出版メディアにお伺いしてきました。インテリア雑誌の
ようなクールなレイアウトで知られるBonsai Focusは、現在英語、イタリア語、オランダ語、フランス語、ドイツ語と5ヶ国語で出版(電子版もあります!iPadでも見れました)されてます。


発行人のレーンさん オフィスはシンプルでカッコいい!すごくリラックスして仕事が出来そうな環境でした。

現在のヨーロッパでの盆栽動向、大宮の認知度などについてお聞きしてきました。

まず、ヨーロッパでの盆栽の人気、成熟度は以下の順ではないかと。
イタリア、スペイン、イギリス、ドイツ、フランス…オランダは人口の割には多いそうです。

大宮の認知度は愛好家の習熟度が高くなるにつれ、認知度も高いそうで、日本に行くことになれば、大宮にはほとんど行くと。

Bonsai Focusは日本の近代出版さん(近代盆栽という月刊誌が有名)と記事提携をされていると。日本の記事も翻訳されて紹介されています。
他には日本からの情報がなかなか入らないそうで、日本の盆栽界からもっと情報発信をして欲しいと、おっしゃっていました。

iPhoneアプリ「つい、盆栽。」をデモさせていただきましたら、大変気に入っていただけたようで、すぐにその場でiPadへインストール!
記事として掲載していだだけることになりました!盆栽界には新しいニュースが少ないので、こういう情報は非常に面白いと評価いただきました!

編集者の方も日本語が少しわかるようで、とても気さくに応じてくれました。とても茶目っ気のある方です!


オフィス内は愛犬がうろついていました。
ちょっとお昼寝

今日のおまけはこちら


不思議なオブジェを見つけました(笑)人と比べると大きさがわかると思います。

それと、おトイレの話。


オランダに限らず、有料のところが多いです。ここは0.5ユーロですが、急いでるときにはプライスレスな価値です(笑)大きいお金は使えませんので、小銭はいつもポケットに。ちなみに場所によってはお金を払うだけに、すごく行き届いてるとこもありました。コロンなどの化粧品まであったり、入り口にキャンディがあったりと。

オランダも皆さん優しい方ばかりで、切符の買い方以外は(笑)不安なく過ごせました。電車の切符はコインしか買えない販売機も多いのでお出かけの方はご注意を。電車に乗る方はコインが必需品です。もうちょっと長く滞在するなら、プリペイドカードなどもあるようです。

オランダでの調査はこれで全行程終了!
予想以上にいろいろ収穫がありました。
続いてドイツへ入り、今回の大きな目的でもある、Europian Bonsai Convention 2011に参加します!

でわまた~!

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大宮盆栽調査隊レポート(5)ヨーロッパ編

今日は、オランダ ライデン地区へ行ってきました。
ここは大学や美術館が多く集まっている街で、歴史のある建物も多いのですが、それほど観光客も多くなく、落ち着いた趣のある街でした。

はじめに向かったのは、ライデン大学。
この大学は、オランダで最古の大学(1575年!)で、世界ではじめて日本学科が設けられたという日本研究や日本語教育の拠点となっている大学です。

お話をお伺いしたボート教授は、旭日中綬章を受賞されている方で、日本の歴史文化にも非常に造詣が深く、流暢な日本語でスムーズにヒアリングが進みました。


日本学科の生徒さんは毎年130人くらいで、マンガなどをキッカケに日本語を勉強したいという意欲が芽生えるとか。茶道、華道、武道、能など日本の美的感覚、精神に惹かれるそうです。
ただ言語を覚えることに意味はなく、日本史や文学史など社会文化の知識も修得されるようです。
Bonsaiという言葉自体は一般に広く認知されているそうですが、実際所有してる方は余程の親日家くらいだとか。

日本の食べ物、寿司なども人気はあるが値段が高いのと、きちんとした内容で提供しているところは少なく、非常に勿体無いと。日本には様々や資源、魅力があるのにそれぞれバラバラに活動していて、束ねるところがないのが勿体無いとおっしゃっていました。確かにその通り。核心をついてました。

大宮盆栽だけの観光ツアーでは一般的なオランダ人にはなかなか誘客は難しいが、他の観光地と回る組み合わせができれば充分魅力的になるだろうというアドバイスをいただきました。
なるほど、なるほど。
「つい、盆栽。」アプリの話をすると、「たまごっちみたいなもの?」という答えが返ってきて、大笑い。本当に日本の事をよくご存知でした。
来年はオランダで10年に一度のフロリアード展、ここでも盆栽をアピールするには絶好の機会であるとのアドバイスも。
様々な面でアドバイスいただき、大変参考になりました。

続いてシーボルトハウスへ。


江戸後期、長崎の出島で鎖国時代の日本と欧州の唯一の窓口となっていたシーボルトが日本から持ち帰った品々を展示している施設です。
詳細はここでは書ききれませんが、シーボルトは、世界ではじめて日本を海外に体型的、包括的に紹介された歴史的人物です。
シーボルトハウスでは、様々な企画展も多く開催され、訪問時は「ハローキティーハローオランダ」展を開催していました。

来館者の多くはオランダの方だそうで、親日家も多いそうです。
オランダの方は世代によって日本への興味が異なるとか。若い世代はアニメなどのサブカルチャー、40代以上では浮世絵、茶道、武道など、またアーティストなどには和紙も人気があるそうです。
古いものから最新のものまで、日本文化の発信拠点として今後も繋がりをもたせていただけるようご依頼してきました。

続いて今度はライデン郊外の一般的なご家庭を訪問させていただきました。
オランダは近年移民が増えているということもあり、ミャンマーご出身の女性のお宅にお邪魔させていただきました。
これまでのヒアリングは盆栽界に近いかたが多かったので、ホントに普通に暮らしてるかたの盆栽に対するイメージなどをお聞きしてきました。
盆栽という言葉、内容は勿論ご存知でした。しかし、日本の盆栽は高い、お金持ちの趣味という印象だそうです。またオランダは寒過ぎて日本の盆栽は育たないのではないかと。彼女も園芸、個人農園が趣味で、盆栽も一鉢お持ちでしたが、日本のものではありませんでした。

近所のショッピングセンターでインテリアの一つのような感覚で購入されたそうです。その後、植え替え、肥料などの手入れをなさっているそうです。


肥料

日本への親しみはあり、お寿司も好きだけど日本のとはちょっと違うというのもご存知でした。いつかリアル日本のお寿司を食べに日本に行ってみたいとおっしゃってました。

ということで、本日のヒアリングも終わったのですが、オランダでも人気のお寿司、前回お伝えしたようにスーパーでも売られています。前回は「中くらい」でしたが、「大きい」「小さい」も入手しましたので、おまけでどうぞ!

次はオランダ最終日です!

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大宮盆栽調査隊レポート(4)ヨーロッパ編

オランダでの2日目、午前中はJETROアムステルダム事務所へ訪問しました。
オランダ国内の経済概況などの大枠から、盆栽関連の流通情報など、細かくヒアリングさせていただきました。最近は日本庭園も人気なようで、盆栽のみならず、「錦鯉」もステータスになっているんだとか。

午後は、ロッテルダムまで足をのばし、盆栽園、卸業者さん、愛好家のワークショップを取材いたしました。
盆栽園の名は「出島盆栽園」!日本とオランダの交流の象徴である長崎の出島のように、知識や文化などの交流という意味で名付けられたそうです。

こちらの充実度は本当に素晴らしいものでした。
盆栽のコレクション、商品としての販売はもちろん、道具、書籍の取り扱い、さらに盆栽ライブラリとでもいえるような関連書籍の収集、さらにさらに盆栽ワークショップまで開かれており、盆栽の普及啓発に素晴らしく貢献されていらっしゃるかたでした。
生徒さんは120人!さらに経営はまだ37歳という若さのクラインさん。長身でカッコイイMrクライン、彼は本当にジェントルマンで、暖かく迎えてくださいました。
彼は20年前、17歳の時に盆栽に出会って感銘を受けたそうです。


盆栽園内部

盆栽に関するあらゆる書籍。生徒さんにも貸出OK


各国で出版されている盆栽雑誌も。チェコも最近盛んなんだとか。




ワークショップの様子。皆さん真剣に議論しながら、和気あいあいと楽しそうでした。

続いてクラインさんの紹介で急遽卸業者さんを訪問させていただくことに。これがまた圧巻!欧州で一番大きな業者さん、ロダーボンサイさんです。


見渡す限り盆栽!


鉢もすごい数!

トラックにも盆栽が描かれています。
ロダーボンサイさんは来月日本にいらっしゃるそうで、早速大宮での再会を約束して来ました。もちろん、クラインさん、ロダーボンサイさんに「つい、盆栽。」のプロモーションもしてきました!

オランダの盆栽事情はパリのように街中に盆栽ショップはないものの、クラインさんの素晴らしい園で技術、知識、情報の伝播と、欧州最大手ロダーボンサイさんでの盆栽流通など、オランダはハブ的役割を担っていることを実感いたしました。

おまけ
JETROの入っているビルの隣に不思議な日本語のお店を発見!ワガママ?(笑)

おまけその2
イケメン盆栽師クラインさんのカレンダー!

旅はまだまだ続きます!

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大宮盆栽調査隊レポート(3)ヨーロッパ編

今日は日曜日ということもあり、訪問候補先もお休みなので、移動の時間にあてました。
パリを離れ、アムステルダムへ向かいました。


さよならフランス、またいつか。

東京駅の姉妹駅 アムステルダム中央駅(東京駅のモデルというのは、どうやら俗説らしいです。)


まだ少しお店も開いていたので、本当は明日回る予定だった、シンゲン花市場を見てきました。

さすがに園芸で有名な国、美しい花々で飾られたお店が連なっています。ただ、観光地な面もあり、お土産屋さんっぽい感じもありました。
そんな中にやはり、盆栽関連も!


こちらは盆栽キットです。どんな盆栽が育つのやら…


こちらもキット。


リアル盆栽もありました。

今日はここまで。
おまけとして、スーパーマーケットで見つけた変な日本語のお寿司の写真を。


「中くらい」って(笑)…ちなみに、他は「高貴」「葵」

むむむ…続きます!

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大宮盆栽調査隊レポート(2)ヨーロッパ編

ヨーロッパ入り2日目。パリでの調査をしてきました。
まず始めに大きな本屋さんへ行ってみました。

しっかり盆栽関係の本もありました。手入れの仕方みたいなものがほとんどでした。盆栽雑誌を探したのですが、パリでは本屋さんでは雑誌を扱わず、キオスクにあるよ とのこと。早速入手してきました。

続いて、盆栽ショップParis Bonsaiさんを訪ねました。

オーナーの方と一時間以上いろいろお話させていただきました。早速来年にでも大宮へ訪問してくださるとの有難いお言葉をいただきました!やはり盆栽界での大宮の認知度はかなり高く、おみやげとして持参した盆栽美術館のポストカードもじっくりご覧になっておられました。
オーナーもiPhoneユーザーでしたので、iPhoneアプリ「つい、盆栽。」もピーアール。かなり興味を示していただいて、仲間うちでも宣伝していただけるとか!
ここのショップはかなりモダンな感じで、若い方も気軽に入れるような雰囲気でした。

店員のお姉さんもカッコイイ!

カウンターにはiMac

書籍コーナーも。

盆栽ショップ隣はスシレストラン。土曜日の昼で閉まってました。看板がすごい(笑)

続いて、もう一軒のショップへ。

こちらは老舗らしく、落ち着いたお店。
お店の奥に棚場があり、盆栽が並べらへています。

こちらでも好意的に暖かく迎えていただき、いろいろなお話をお伺いできました。店主さんは大宮にもいらしたことがあるそうです!また、先日はお客さんで7歳のお子さんが盆栽を欲しがって親御さんと買いにきたとか!すごい!

続いて向かったのは、少し郊外のホームセンター。高級盆栽ではなく、入門用の盆栽を買いにいらっしゃるところのような感じです。

しっかり盆栽コーナーが!

そして、道すがら上を見上げたら盆栽を飾ってあるお宅を発見しました。

ちょっと落ちないのか心配ではあります(笑)

今日の最後に向ったのは、ヴァンセンヌの森という、市民公園のようなところ。
植物園らしき展示室が、いくつかあるのですが、その一つは盆栽の展示パビリオンになっていました。



閉園間近だったので、館長?にはお会いできなかったのですが、案内所のようなところで話を聞いてみました。
なんとパビリオンの中では一番人気だとか!かなりお客さん多いな~とは思いましたが、それほどとは驚き!
「つい、盆栽。」チラシも置いてもらえました!

ホントにどこも好意的に暖かく迎えていただき、感謝感謝な一日でした。
調査を終え、夕食は日本食の集まるエリアへ。土曜の20時すぎでしたが、どこも盛況で並んでる店もあるほど。お客さんはほとんどフランスの方。器用に箸を使って刺身や天ぷらを食べていらっしゃいました。
こちらにも盆栽アプリのチラシも置いてきました。

明日にはパリを離れますが、フランスでの盆栽親密度はかなりなものでした。もっとプロモーションを上手くすれば今後にも期待がもてることを実感しました。

さて、旅はまだ続きます。
電波状態が悪かったりで、Twitterでの更新が出来ない時もありますが、多くの暖かい励ましをいただき、ホントに心強いです!ありがとうございます!

引き続き、よろしくお願いします!
パリの最後の晩 ホテルにて。

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